「宅建士を受けようと思ったら『やめとけ!』って言われたんだけど、何か理由があるのかな?」
「せっかく資格を取るんだから意味のある資格が取りたいんだよね。」
宅建を受けようとしているのにネガティブなことを言われて、宅建受験を躊躇している人もいるのではないでしょうか。
僕は宅建を大学生のときに受験して一発合格しました。
そのときは特にネガティブなことを周りから言われたことはありませんでしたが、宅建を受けることに対してネガティブな意見があるのも事実のようです。
そこで、この記事では宅建だけではなく、司法書士と行政書士にも独学で合格した僕が
- 宅建が役立つ理由
- 宅建の年収や仕事
などについて話していきます。
宅建士はやめとけ!と言われる2つの理由
「宅建士はやめとけ!」
と言われる理由は主に以下の2つが考えられます。
- 易しいから
- 独立開業に向かないから
易しいから
宅建士試験は司法書士試験や行政書士試験と比べて易しいです。
易しい試験ということは、ちゃんとやる人なら多くの人がうかるということであるため、希少性がありません。
そうすると、市場価値が上がりにくいのが一般的です。
そのため、
「どうせ資格を取得するなら、司法書士とか行政書士とか難しい資格にしようよ!」
となるのだと思います。
とはいえ、宅建士は持っておけば就職等で有利になるし、市場価値が上がります。
この点は詳しくは後述します。
独立開業に向かないから
宅建士は司法書士や行政書士のように「士」が付いていますが、独立開業は一般的ではありません。
そもそも宅建士が「宅建士(宅地建物取引士)」となったのは2015年からで、それまでは「宅地建物取引主任者」でした。
なので、士業とはいえ、司法書士や行政書士と宅建士は毛色が違うと思っておくと良いでしょう。
宅建は役に立たない、意味ないのか?
「宅建は役に立たないし、意味がないからやめとけ。」
という声もあるようです。
たしかに、宅建は比較的易しい試験のため、
「とりあえず受験して合格したものの、宅建の資格を有効活用できない状態」
という人が多いのも事実です。
しかし、宅建は以下の4つのメリットがあるので役に立つし、意味があると断言できます。
- 法律に詳しくなって損を避けられる
- 自信がつく
- 就職や転職で有利になる
- 資格手当がつく
法律に詳しくなって損を避けられる
宅建士試験で問われるのは法律問題です。
なので、宅建の勉強を通じて法律に詳しくなれます。
そして、宅建の出題分野は不動産関係メインなので、不動産関係の法律に特に強くなります
法律を知らないと損することばかりです。
とりわけ不動産業界ではぼったくりを行ってくる悪徳業者も多いと言います。
しかし、宅建士試験で不動産関係の法律に詳しくなれば契約書もちゃんと読めて、おかしい内容なら署名する前におかしい旨を申し出られるはずです。
そうすると、無用なトラブルや損を避けることができます。
不動産売買や賃貸の機会は個人だと多くはありません。
しかし、動く額が大きいので、不動産の損を避けられるのは人生にとってとても大きいと言えます。
自信がつく
宅建士試験は易しいと言われているとはいえ、初めて法律を勉強する人からすると難しいです。
僕は一応法学部でしたが、それでも宅建は難しかったです。
そして、そんな難しく感じる試験に合格したときは自信がめちゃくちゃつきました。
宅建は司法書士や行政書士より難易度が低いので法律系資格の登竜門的に受ける人もいます。
また、司法書士や行政書士でなかなか受からない人が宅建を受ける場合もあります。
いずれにせよ宅建に受かれば自信がつくので、次のステップアップへの大きな踏み台になることは間違いありません。
就職や転職で有利になる
不動産業を営む場合、「業務に従事する者」の5人に1人が宅建士である必要があります。
そのため、不動産会社に就職・転職する際に宅建を持っていればかなり有利になります。
つまり、宅建を持っておけばとりあえず潰しが利くということです。
僕の知り合いには宅建には受かったのもののなかなか司法書士試験に合格できない方がいましたが、不動産会社に就職を果たすことができました。
きっと宅建の資格がかなり有利に働いたのだと思います。
資格手当がつく
宅建の資格を持っていれば資格手当がつく会社があります。
これは不動産会社に限りません。
しかも、司法書士や行政書士などの難関資格と同額がもらえることもあるようなので、宅建で資格手当をもらうのはかなりコスパが良いです。
なお、資格手当の相場は月1~3万円くらいのようです。
宅建士の年収の現実が知りたい!女性や高卒の場合は低くなる?
宅建士の平均年収は450万~500万円です。
日本の給与所得者の平均給与が461万円であることを考えると、宅建士の年収は可もなく不可もなくというところです。
男女別にみると、
- 男性470万~520万円
- 女性400万~420万円
なので女性の場合は低くなると言えます。
これは同じ宅建士でも女性は営業ではなく事務職に就く場合が多いことや残業などの時間外労働が少ないためだと考えられます。
高卒の場合は大卒より年収が低くなるのが一般的で、これは宅建士にも当てはまるでしょう。
しかし、宅建士を持っていれば資格手当がつき、不動産の営業としてバリバリ稼げることを考えると宅建士を持っていない方より持っている方のほうが年収は上がりやすいと言えます。
宅建士の仕事は楽?大変?
「宅建士」と一言で言っても、楽か大変かは職種によります。
たとえば、宅建事務は事務員さんなので事務仕事がメインのオフィスワーカーです。
そして、比較的定時退社しやすい傾向にあります。
そのため、宅建事務は楽な部類と言えるでしょう。
ただ、そのぶん収入は低くなる傾向にあります。
一方で、営業職は不動産営業マンなのでノルマに追われ、お客さんから煙たがられることも多いです。
なので、営業職は大変な仕事と言えます。
ただ、不動産の営業職は歩合制なことがほとんどなので、「やればやるほど稼げる」という意味で人によっては天職でしょう。
まとめ
宅建について「やめとけ」とネガティブな声もあると思います。
しかし、この記事で紹介したように宅建はメリットが多く、取得価値のある資格です。
宅建を取ることで人生の選択肢は間違いなく増えるので、宅建に挑戦する方はぜひやり遂げていただければと思います。